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子育てお役立ちコラム『心の傷を大きくさせない「割れ窓理論」』

第1話

心の傷を大きくさせない「割れ窓理論」

割れ窓理論」というのを耳にしたことがありますか?

 

 もともとは、軽い犯罪を軽いうちに徹底的に取り締まることで、凶悪犯罪など重い犯罪を抑止できるという犯罪学の理論です。

 建物の窓ガラスの小さなヒビ割れを放置していると、「ここでは住人の誰も注意を払っていませんよ、住民のモラルが低下してますよ」というサインを出していることになる。

 すると、ほかの窓が壊されたり、ゴミのポイ捨てや落書きなどの軽犯罪が起きるようになる。

 住民がゴミを掃除したり落書きを消しても、ほかの窓がつぎつぎに壊され、堂々めぐりとなる。やがて住民が一人またひとり地域の安全確保をあきらめ、協力する人が減っていき、ますます環境を悪化させる。

 そうなると万引きや自転車泥棒、違法駐車、痴漢(ちかん)などの犯罪が起きるようになり、強盗や放火などの凶悪犯罪を引き寄せ、被害者も増えていく。つくづく困ったものです。

 

 でも、「割れ窓理論」はこうしたマイナス面ばかりを言っているのではなく、プラスの効果についても言えるのです。

 つまり、最初の割れ窓のようなささいなことにも注意を払って早めに対処すれば、人々の行動変容や問題解決にプラスの効果を期待できるということです。

 

 あるお母さんのお子さんが小学3年生の時、学校でシャープペンや傘をたびたび壊して帰ってきました。

 そのたびにお母さんは「持ち物を大切にしなさい」と叱り、仕方なく新しい物を買い与えていました。それでも壊すことが続くので、ある日、本人によくよく聞いてみたら、数人のクラスメイトに意地悪をされ、休み時間や放課後にペンや傘を奪われて壊されていたということでした。

 もし親に本当のことを話したら、いじめっ子から更に意地悪をされるのではないか、また親に叱られるのではないか、あるいは「親に心配をかけたくない」と思い、打ち明けられなかったというのです。

 お母さんは翌日学校へ行き、担任の先生にすべてを話して対処を求めました。先生はいじめっ子の親御さんにすべてを話し、その日の夜にはいじめっ子本人がお母さんに連れられ謝罪に来てくれたそうです。

 これを契機にお子さんに対するいじめや嫌がらせはなくなり、お子さんの笑顔を見ることが増えていったとのこと。

 もし「持ち物を大切にしなさい」とお母さんが叱り続けていたら、お子さんはどうなっていたか。いじめや嫌がらせを受け続け、精神的に追い詰められていったでしょう。ただもっと早く気づいてあげられたら、お子さんの心のキズは小さくて済んだでしょう。

「違和感」や「気づき」を感じるアンテナは、対象を「観察」することで磨かれます。

 

「あれっ?」

「なんか変?」

「いつもそうだったっけ?」

 心のアンテナに引っかかることがあったら、その感覚に神経を集中させてみましょう。

あなたの声を聞かせて

幸せ親子再生専門カウンセラー
認定心理士
野田  和子

45年間で約60,800件の声を聞き続けた経験とスキルで、家族が笑顔になれる心理カウンセリングを行っております。
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